そもそもどうしてルシダスって北海道にあるんですか? とよく聞かれる、マーケティングロックスターの池上です!
(人生を棒に振ってでも最高のパウダーでスノーボードしたかったから! と冗談で言って回ってますが、実は冗談じゃなくて本当にそうなんだというのは、ここだけの話です……)
ルシダスの旭川本社では、随時中途採用者を募集しておりますが、その中で首都圏のU・Iターン希望者からのご相談にも積極的に応じております。
とはいえ、「いつかは夢の北海道に移住!」と思ってはいても、現実的にはなかなかに敷居が高く、若さの勢いだけで実現できてしまう人は少数派。
そして、移住体験談を読んでみても、「独立してペンションをオープンした人」などのケースはあまり参考にならないことは、元移住希望者としてもよーくわかります。
(ところで、なんで北海道や沖縄だけ「移住」で、他の地域は「引っ越し」なんでしょうね? って聞くのはダメですかね? 笑)
というわけで、結構本気な疑問に答えちゃいます!
(なお、ここでは「札幌以外」への北海道移住を基準に書いております……札幌とそれ以外の違いについてはこちらのブログを参照してみてください)
Q. 仕事はあるんですか?
A. 首都圏、とりわけ東京に現在住んでいる方の基準で言えば、単刀直入に「ありません」。
極端に少ないです。
これが北海道の現実であり、よって独立して商売を始めたりすることで移住を成し遂げている人が多い理由の1つです。
だからといって、仕事が一切ないなんていうわけもなく、あることはあるんです。
……あるんですが、例えば東京で専門職に就いていたということであれば、まったく同じ職種がそもそも存在しない場合や、存在していたとしても人材の流動性が極端にないためにそもそもの募集がない、といったケースがかなりあります。
ですので、東京にいるのと同じ感覚でキャリア開発を考えた場合、実現はかなり困難になります。
そしてここが、移住を本当にしたいのかどうかの見極めポイントになることが多いのも事実。
都市型のキャリアを優先したいのか、それとも生活スタイルを優先したいのか?……というキビシイ選択を迫られることになるのです。
Q. 仕事はどこで見つけるんですか?
A. 東京にいながらにしての場合、ハローワークやU・Iターンイベントなどが中心になります。
地元の採用情報もある程度はチェックして損はありませんが、残念ながら就職情報誌に掲載されている仕事の大半は札幌での募集です。
それ以外の地域の場合、すでに移住していないと箸にも棒にもかからない場合が多いのも事実です。
だけど、「安定収入がないと賃貸物件が借りられない」という鶏と卵みたいな問題もまたあったりしますし、「来てみたは良いが仕事がない!」ではお先真っ暗ですから、若さと勢いに身を任せられる人ではない限り、事前に仕事を探す必要があります。
そんな仕事探しですが、受け身ではなく、率先して探し出してくるぐらいの努力をしないと難しいです。
ルシダスでも、U・Iターン就職イベントに出展することがあります。
しかし残念ながら、行政が主体で行っている場合のイベントは告知不足で、ほとんど誰にも知られないまま開催されていて、来場者がほとんどいない、なんてことも実際にはあります。
こういうイベントが開催されているんだ、という情報収集も重要になりますので、色々なところにアンテナを張る工夫をしておきましょう。
Q. 給与水準はどうですか?
A. 東京基準と比べて驚くほど低いかどうかは、捉え方1つだと思います。
例えば、非常に専門性が高く高度なスキルを要する給与水準の高い仕事をされていた方が北海道に来ると、そもそもそのスキルに対する需要がない。
そのため一般事務などの仕事を中心に探してみたところ、期待よりもかなり低い給与水準という結果になることが多いのです。
ただ、それは東京で一般事務の仕事を探しても結局同じことではないかと思いますので、単純比較はできない部分もあります。
同じスキルレベルの仕事が北海道でも見つけられた場合はどうかというと、給与水準は下がりますが、そこまで極端な差ではないように思います。
加えて、北海道の生活費は首都圏のそれと比べると安い(暖房やガソリン代などはかかるものの、衣食住の部分が割安)ので、結果的にはそこまでひどく給料が安いという意識は、肌感覚としてはないかもしれません。
ただ、北海道での生活を手にいれるために割り切らないといけない部分の1つ、と受け止めた方がよいと思われます。
無論、安月給で我慢しなさい! という意味ではなく、現実問題として物価も給与も一定レベルの低下があるため、ある程度の妥協ができないと前進は困難だということです。
Q. 住宅ってどうやって見つけるんですか?
A. これは、都市部からの移住者が職探しと同じか、それ以上に困る部分だと思います。
北海道の田舎では、不動産業者を通して賃貸物件を貸し借りする文化があまりありません。
ゼロではありませんが、多くの場合、不動産業者=土建業者で、そのマンションの所有者であったり、建築に携わった業者という場合が多いです。
では賃貸物件を探している人はどうしているかというと、人づてに情報を入手したり、あるいは街中の「空室」看板を探したりする感じです。
しかし、根本的に人の出入りがあまりない地域では、そもそも賃貸を前提とした物件が本質的に少ない場合もあり、これは田舎になればなるほど強い傾向です。
例外的に、自衛隊の駐屯地がある町には賃貸物件が多いこともあります。
旭川市内のような、人の流出入が一定レベルで存在し、不動産業者による仲介も多少は機能しているエリアであれば、ネットでも探せますが、田舎物件などの「夢の移住」というようなケースになると、ほぼ不可能です。
首都圏と比べて安いから田舎物件を買ってしまおう! と思っておられるならば、ことさらです。
田舎物件で都市部の人に向けて売り出されているものは、地元の人が買わない訳あり物件や、地元の人が買わない高額な値段での売買だったりするケースが非常に多い、というより99%そうだと言っても差し支えないと思います。
こう書くと怒られそうですが、私が実際に見聞きしたものは例外なくそうです。
(ただし、田舎の鉄則、どんな値段で買っても必ず誰かから「そんな高い値段で買ったの!?」と言われます。たとえ適正価格だったとしても、笑。都市部では信じられないことですが、土地の値段はあってないようなものなので)
田舎住まいを目指している場合でも、まずは賃貸物件のマンション(注:北海道の地方では二階建ての、本州では一般的にアパートと呼ばれる部屋も「マンション」と呼びます)などを借りて、そこで地域に根付いて事情を知り人脈を広げてから、本格的に終の住処を探す方が確実です。
実際問題、冬の除雪などに慣れていない人がいきなり田舎の一軒家に住むのは色々と困ることが多いもの。
マーケティングロックスターも最初は賃貸物件に住んでおりましたが、その後縁あって今の田舎物件に住んでいます。
150mの私道を除雪するためにブルドーザーのような「排土板」というものを装着できるように車を改造するなど、かなり生活難易度の高いエリアに引っ越しました。
移住元年にこれだったら、挫折してました。
はやる気持ちもよ〜くわかりますが、慌てて急いで田舎物件を買うのは失敗リスクが極めて高いし、なかなか希望の物件が買えずに移住そのものを断念してしまう原因にもなりやすいです。
ましてや、ワンシーズンを賃貸物件で住んでみた結果、やっぱり極端な田舎より、ほどほどの都会の方が性に合ってた、なんてこともあります。
Q. 移住希望者がルシダスに応募する利点ってあるんですか?
A. よくぞ聞いてくれました! そもそもこのブログの核心部分です。(笑)
もちろん、あります!
マーケティングやウェブ制作、コンテンツ制作、プロジェクトマネジメントなど、そもそも旭川周辺での需要が少ない職種の募集をしておりますので、場合によっては専門職を諦めずにキャリアを維持できる場合もあります。
また、東京支社もありますので、首都圏にお住まいの方は、話を聞いたり面接を受けるために北海道まで足を運ぶ必要もありません。
移住前提での転職となった場合、最初の数か月間は東京支社勤務、のち旭川本社転勤ということも可能な場合もあります。
何から何まで支援とはいかないまでも、賃貸物件探しなど、地の利がないと難しい部分に関してもお力になれると思います。
ただ転職を考えているというだけではなく、計画的な移住を検討している方にとってはチャンスですので、ぜひご検討ください!
執筆者プロフィール
- 株式会社ルシダスの代表にしてマーケティングロックスターを自認しており、経営とマーケターの二足のわらじでお客様の課題解決に邁進する…[続きを読む]
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