MAでのスコアリングの落とし穴

MAでのスコアリングの落とし穴

MAツールの公式トレーナーでもあるマーケティングロックスターの池上です!

ルシダスでは多くのお客様のMA運用の事例を見る機会があるのですが、その中でも特に問題を抱えていたり、途中から放置されている傾向が高かったりするものの1つに、スコアリングがあります。

本来は、MAツールを導入する上でキラーファンクションの1つであるはずのスコアリングですが、いざやってみると意外と難しい。
で、気付いたら使っていない。一歩間違えると、スコアリングを使ってないからB2B事業においてはうまく営業に送客もできず……。怖いですね〜!

そのスコアだけで大丈夫?

私が実際に見てきたスコアリングの失敗事例には、ほぼ例外なく1つの共通点があるんです。
それは、他に使える情報があるのに使っていないということ。

スコアリングを使って優良見込み客を判定しようとするあまり、他にたくさんの信号を出しているのに、それを使った判定を全体の仕組みに組み込んでいないから、うまくいかないんです。

本来、優良見込み客であるかどうかの判定ポイントは、スコアリング以外のヒントの積み重ねを見るのが王道です。

例えば、OA機器メーカーだったら、ウェブで導入事例を2つ以上、さらに価格表とスペック表を1週間以内に閲覧していたら、営業コールぐらいはかけた方がいいと思いますので、営業さんにお知らせしてあげればいいわけです。無理にこれをスコアで算出する必要性はないわけです。

むしろスコアばかりを見ていたら、せっかくの営業の好機が、設計次第ではノイズの海の中に埋もれてしまうかもしれませんよ。

追加の情報を活用しよう

じゃぁ、スコアってどうやって使うの? というと、スコアは最後の参考値みたいに使えばいいんです。

例えば、向こう1週間の間に営業さんがかけられる営業コールが20件なのに、上記のような行動ルールに基づいたアラート対象が40人もいたら、さぁどうしましょう?

ここで、スコアリングが役立つわけです。

アラートの事由となった行動とは別にとっていたアクション(行動スコア)あるいは役職などの情報(デモグラフィックスコア)に基づいて、40人のうちスコアが高い順にアタックをかければよい、ということになります。
そうすれば、40人全員が2つ以上の導入事例を見ていて、かつ1週間以内に価格表とスペック表を見ていたとしても、それ以外のページを見たりメールを開封してくれたりと、さらに優良見込み客である可能性が高い人から順番に当たれるようになるわけです。

初歩的な使い方ではありますが、こうすれば、ちょっとくらいスコアリングのロジックにブレがあったり、雑だったりすることがあっても、それなりに精度のある情報として活用できるようになる! わけですね。

ただ、これをやるためには、そもそも営業送客をするためのルールを営業との間でしっかり定めておかないといけません。
送客してよい人数や条件を詰める以外にも、送客の原資となる十分なリード数やリードに(導入事例を見てもらうなどの)行動を起こさせるための施策など、多くの周辺領域の整備が必要になります。

想像しただけでちょっとクラクラしてきた……という方はぜひ一度ご相談ください!

執筆者プロフィール

池上ジョナサン
池上ジョナサン
株式会社ルシダスの代表にしてマーケティングロックスターを自認しており、経営とマーケターの二足のわらじでお客様の課題解決に邁進する…[続きを読む]

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