新しく覚えることはまず図解するタイプの田上です。
突然ですが皆さん! Adobe Marketo Engage(以下、Marketo)のスマートキャンペーン、「バッチ」と「トリガー」の違いについて説明できますか?
「当然でしょ!」という方も自信がない方も、このマークが頭に浮かんだのではないでしょうか?
私がMarketoを使い始めた頃も、実はこの違いを説明できませんでした。(つまり、よく理解していなかったのです……)
Marketoの運用に必要不可欠なスマートキャンペーン。
しっかりインプット・アウトプットできるように、図解してみましょう!
そもそも「スマートキャンペーン」って何なの?
わかりにくさを助長する要因だと思うのが、この命名です。これだけ聞くと、家電量販店で接客を受けているような気持ちになりませんか?(私はなります……)
Marketoにおける「スマートキャンペーン」とは、いわばシステムに対する「指示」です。各タブを別の言葉に置き換えてみると……
いかがでしょうか? 途端に意味がわかりやすくなりましたよね。
誰に対して何を実行するのかを設定し、スケジューリングすることでシステムに対して指示を下すのが、スマートキャンペーンというわけです。
じゃあ「バッチ」と「トリガー」って何が違うの?
では、この2つを分ける要素はいったいどこなのかというと……
答えはズバリ、「スマートリスト(=誰に対して?)」の部分にあります。
※ローカルアセットの「スマートリスト」についてはこちらのブログをご覧ください!
実際のMarketo画面で説明する前に、言葉を日本語に置き換えてみましょう。
バッチ(batch=ひとまとめ)
→ 複数のリードに対して同時に処理を行う
例:「当月メールを開封したリードたち」を「リストに追加する」のを「毎月25日にまとめて」実行する
トリガー(trigger=引き金)
→ 特定の行動をとったリードに対して個別に即時で処理を行う
例:「申し込みフォームを入力したリード」に「自動返信メールを送る」のを「申し込みフォーム入力完了の瞬間に」実行する
このイメージを念頭に、違いを確認してみましょう!
実際の画面で確認しよう
まずは「スマートリスト=誰に対して?」を定義していきます。
何やら2種類の条件がありますね……最初は「フィルター」を設定してみます。
「メール開封済み=今月、何かしらのメールを開封した人たち」を選別できる条件を選んでみました。
本来は「フロー=何をするか」の指定が必要ですが、今回は割愛します。
そして「スケジュール=いつ? 何回実行するか?」設定のタブを見てみると……
「バッチ キャンペーン スケジュール」という名前と、「1度実行」「スケジュールの繰り返し」の項目も出てきました。さらに、対象が1,842人前後であることもわかります。
つまり、「1,842人前後の人に対してバッチ(ひとまとめ)に決まった時間に処理をしますよ!」というスマートキャンペーンになっています。
さらに「編集」をクリックすると、対象者が何回このスマートキャンペーンを実行できるかも設定できます。
どうしてこれが「バッチキャンペーン」になったのでしょうか。
それは、「スマートリスト=誰に対して?」を指定する時に「フィルター」を選んだからです。「フィルター条件」とは「特定の条件を満たした人たち」を抽出する条件で、複数人を対象としています。だから、これを選ぶと「バッチ(ひとまとめ)キャンペーン」になるのです。
※なお、フィルターの抽出可能期間については若干の制約がありますので、詳しくはこちらのブログをご覧ください。
今度はこのまま、「トリガー」を選んでみます。
「フォームの入力」トリガーは、「誰かがフォームを入力したら、それを引き金に」即時に処理を実行せよ! というものです。
ここでポイントとなるのは、「トリガー」をきっかけとしつつ「フィルター」も足せばさらに細かく条件指定ができる点です。
ここではフィルター条件の「今月、何かしらのメールを開封した人たち」がトリガー条件の「ウェビナーの登録フォームを入力」したら、それを引き金として「フォームを入力した人」だけを処理しなさい、という設定になっています。
そして「スケジュール=いつ? 何回実行するか?」を見てみると……
おや?
「トリガー起動キャンペーン スケジュール」に変わり、よく見ると左側のアイコンもトリガー(稲妻)アイコンに変わっています! 実行タイミングの指定や対象人数も消え、代わりに「有効化」ボタンが表れました。
でも、個人を処理の対象とするなら、フォーム入力を複数の人がしてくれたらどうなるの?
そんな疑問も心配ご無用! トリガーキャンペーンは、その「トリガー(引き金)」を引いた人の数だけ実行されます。あくまで対象は「個人」ではありますが、何度でも引き金を引くことができ、何度でも実行される、というわけです。
このように、「スマートリスト=誰に対して?」がフィルター条件のみで「バッチキャンペーン」、トリガー条件が1つでもあると「トリガーキャンペーン」となることがわかりました。
この違いを理解できれば、スマートキャンペーンはお手のものですね。
マーケティングは専門用語が多く、覚えるまでが難しい! という方もいると思います。
そんなときは別の言葉に置き換えたり図にしてみると、インプットしやすくアウトプットにも役立つので、ぜひやってみてくださいね。
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執筆者プロフィール
- 北海道・札幌市に生まれ、そのまま大学までを札幌市で過ごしました。心理学・教育コミュニケーションを学んできましたが、就職活動を目前に、幼い頃より興味のあった「ものづくり」への思いを…[続きを読む]
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