そのメール、本当に届いてますか?

そのメール、本当に届いてますか?

ストーカーのように大量のメルマガを購読しているという噂がまことしやかに囁かれている、マーケティングロックスターの池上です!

さて、今日はメルマガやエンゲージメントメールを配信しているマーケターにとってはちょっと怖いお話、メールの到達率についてです。

数字はすべてを物語らない

一般にマーケターは配信停止率や開封率、クリック率、送信数や配信数などのKPIを見ていますが、意外と考慮されていないのが到達率です。

配信先メールサーバーがメールを問題なく受信してくれると、メール配信システムには「配達済み」として記録されますが、ほとんどのマーケターはそれを「ちゃんと相手のメーラーに届いた!」と思っていることでしょう。

しかし、現実はそうは甘くはありません。

一説には、配達済みとされたメールの実に18%が、メインのメールボックス以外のフォルダやメールボックスに分類される、あるいは迷惑メールに認定されてしまっているそうなんです。
このようなメールは、厳密に言えば相手に届いているといえるかもしれませんが、実際に受け手の目に触れているかどうかはまた別の問題です。

例えば、1万人のリードデータベースがあって、配信1通あたりの平均ROIが1,000円だった場合、これは単純に10,000人 x 18% x 1,000円 = 180万円の逸失利益ということになります。

もちろん、業態によってメールあたりのROIは異なりますが、ご自分のビジネスのROIで試算すれば、事の重大さがご理解いただけるかと思います。

到達率に影響を及ぼす要素

というわけで、私たちマーケターは、メールを開封して読んでくれそうなタイトルや本文などだけではなく、メールが正しく「到達するための」方法論を理解している必要があります

例えば、Gmailは迷惑メール報告ボタンが押される頻度が0.8%を超えた場合、その送信者のメールは自動的に迷惑メールに認定されると言われています。
結果的に、ほかのGmail利用者に宛てたメールまでもが迷惑メールに。

また、SPFやDKIMなどの送信者認証が正しくなされていないと、高確率でブラックホール、よくて迷惑メールフォルダ行きになることがあります。

他にも、送信しているIPアドレスのレピュテーション(信用度)やブラックリストデータ、配信頻度、HTML構成、さらには送信しているメッセージのキーワードなども、到達率に影響を与える要素として考慮すべき事柄です。

今すぐできる!! 到達率改善Tips

本格的な到達率改善のためには、オーディットと継続的な到達モニタリングが必要となりますが、到達率の低下を防ぐために、意識的にできる対策もあります。

出し惜しみなく、すぐにできるものをご紹介します!

1.
送信IPアドレスがブラックリスト化されていないかチェック!

厳密には対策ではありませんが、そもそも論としてメールサーバーがブラックリスト化されていては元も子もありません。

MXToolBoxなどのツールを使えば、各種ブラックリストに掲載されているかチェックできます。

http://mxtoolbox.com/blacklists.aspx/

2.
配信停止リンクを目立たせる

意外かもしれませんが、配信停止の方法を積極的に掲載するのは重要です。
配信停止のリンクが見つけにくかったりすると、面倒くさがって「迷惑メール」ボタンをクリックされてしまいます。
結果的には1人の配信停止で済んだはずが、他の多くのメールが未到達となる原因を作り出してしまいます。

同様の理由で、ログインしないと配信停止できない、メールで確認リンクをクリックしないと配信停止できない、配信停止完了まで時間がかかるなどはすべてNGです。

最近では、配信停止リンクをフッターではなくヘッダーに差し込むマーケターも増えています。

3.
HTMLメールにJavaScriptを使わない

画像ボタンのロールオーバーなど、JavaScriptに頼る仕組みはご法度です。
スクリプトの類が含まれているだけで、リスク要因として遮断するメールサーバーが多く存在します。

4.
興味関心だけでなくクリックを生み出すメールを心がける

これは何もマーケティング観点からの注意点ではありません。

Gmailなど多くのメールサーバーは、返信やクリックなど能動的なアクションが取られているメールを、「受取人が重要と感じているもの」と判定しますので、以降は迷惑メールに分類されにくくなります。
逆に、クリックされずにゴミ箱に直行するメールには、マイナスの評価が下されます

5.
スパムっぽいタイトルや本文は避ける

「今だけ80%オフ」「衝撃価格!」など、迷惑メールにありがちな、過度に煽るような言葉は、相手を不快にさせるだけではなく、キーワードや学習AIによって迷惑メールに認定されてしまう原因になります。
何事もそうですが、煽り過ぎると良いことはありません。

6.
配信停止しますか? と手を差し伸べる

特に迷惑メールボタンをクリックするわけではなくとも、長期間に渡って無反応(開封なし、クリックなし)な人には、配信停止という方法を教えてあげるのも1つの手です。

メールへのエンゲージメント(開封、クリック、返信等)が高いほどメールサーバーでのスコアも高くなるが、無反応はスコアを下げるからです。

エンゲージメントを上げるには限界がありますが、無反応な人を減らすことはできます。

いずれにしてもメールを見てくれていないわけですし、「配信停止できますよ」と親切に教えてあげたほうがブランドイメージの向上にも寄与しますので、一石二鳥です。

 

このように、メールマーケティングでは、メールサーバーのお墨付きを頂くことは、お客様の興味関心を引き寄せることと同じくらい重要な課題です。

なお、ルシダスでは、メール到達オーディットと改善提案も行っております。
ROI試算で想定以上の逸失利益がある場合や、リードデータベースが1万件以上の場合、IPアドレスがブラックリストに掲載されていた場合は、ご相談ください。

お客様のケースに最適な到達率改善策をご提案させていただきます!!

執筆者プロフィール

池上ジョナサン
池上ジョナサン
株式会社ルシダスの代表にしてマーケティングロックスターを自認しており、経営とマーケターの二足のわらじでお客様の課題解決に邁進する…[続きを読む]

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