電話やDM、本当にもう時代遅れ?

某通信教育会社でマーケティングの仕事をしていたときは、せっせとダイレクトメール(以下DM)を作り、コールセンターとともにテレマーケティングの新規企画の立ち上げもやっていた澤谷です。

もうずいぶん前ですが、DMに封入されている、部活も勉強もダメダメ主人公が最後には成績良くなって、スタメンに選ばれて、ついでに恋もうまくいっちゃうマンガのシナリオも書いていました。

さて皆さん、そんな企業からのDMや電話を受け取ることは最近ありますか?

今はWebマーケが主流だからあまりないよ。DMや電話なんて時代遅れ!」って思った方、本当にそうでしょうか?
私が某通信教育会社で仕事をしていたときはWebマーケがまだ主流じゃなかった時代とはいえ、その成功要因は今に通じるものもあると思っています。

勝手に分析! DMの成功要因

ということで、通信教育DMの成功要因を分析してみました。

1. DMが届く日を計算していた
テストの結果返却日、つまり結果が悪くて落ち込むタイミングに配達日指定

2. マンガで自分の成功がイメージしやすい
「主人公=自分」に置き換えられるくらいリアリティーを持たせ、マンガのストーリーにすることで共感を呼び、「自分にもできるかも!」と思わせる

3. 契約内容が複雑だから紙媒体でじっくり読みたい
コースや科目数、受講期間など組み合わせが多いのに、誰かが説明してくれるわけでもない。パソコンやスマホで自分に合ったものが自動的に選ばれるのはラクだけど、紙媒体なら他の組み合わせや全体も把握しながらじっくり選べるので納得度も上がる

4. 利用者とお金を払う人が別
利用者は子ども、お金を払うのは保護者子どもがDMを保護者に見せることができる。お子さまのいる家庭なら「これ欲しい!」とほしいものを持ってくるのは『あるある』ですよね(実際、このシーンもマンガに描いています)。

5. 紙は捨てるまで手元に残る
だいたいの郵送物は郵便受けからリビングまで運ばれ、捨てられるまで残る。これを読んでいるあなたも食卓テーブルの上に何か1つくらい、捨ててもいいのになぜか置いてあるチラシやDMはありませんか?

メールマーケとDMの共通点・相違点

先ほど挙げた成功要因を詳細に見てみましょう。

共通点

1についてはメールマーケでも十分可能かと思っています。ちょうどいいタイミングをデータ分析などで出して、その日にメール配信日を当てればよいですね。2についても成功体験をイメージできるようなマンガを載せているLPもありますよね。自分に置き換えて共感できるリアリティーをいかに持たせるかがキモです!

相違点

3や4についてはDMの方が優勢ではないかと思っています。
とくに今はスマホの時代。小さい画面でたくさんの文字を読み込むのはちょっとつらいですよね。年齢が上がるとさらに苦痛になるのではないでしょうか。また、紙のDMであれば、親子で一緒に見ながらお互いが納得できる内容で契約を進めやすい利点があります。これは製品やサービスの特性によって媒体の向き不向きがあるとも言えるでしょう。

5について、「玄関にゴミ箱を置いて、不要なものはすぐ捨てる」という方もいるかもしれませんが、多くの方は一度リビングに持っていって「捨てる・捨てない」の仕分けをします。ちょっとでも気になるものはすぐ捨てずに取っておいてあとからちゃんと目を通す、という流れかと思います。デザインや形状、コピーにインパクトがあるものであれば、なおさらすぐ捨てられないでしょう。

一方、メールはたくさん届いたメールの中から同時に開封できるのは1通だけ。そのメールを開いている間に行動するかどうかを判断しなければならず、一度閉じたメールが再び開かれることは期待薄。そうなると、もう二度と見てもらえないでしょう。

実際のところ、DMってどうなの?

とある記事によると、Webマーケが全盛の今、DMも復権のきざしが見られるようです。某通信教育会社で例に挙げたBtoCに限らずBtoBでも利用されていたり、Webマーケだけでなく実店舗への来店促進など、幅広く活用されています。

実際に私が担当しているクライアントのBtoC向けのサービスでDMが功を奏しているケースもあります。

ただ、DMは制作コストや郵送費用がかかり、企画から実装までにかかる期間はWebより長くなります。ですので、目的とターゲット、メディアの持つ特性、費用などを見極めてマーケティング施策を動かしていくのがよいでしょう。

「じゃあ、うちの会社の商材の場合はどうしたらいいの?」と思った方はルシダスにご相談ください!

*テレマーケティングについても書きたかったのですが文字数が足りないので、また今度書きます!

執筆者プロフィール

澤谷真由子
澤谷真由子
90年代バンドブームの頃に中学・高校生時代を旭川で過ごし、深夜音楽番組を見たり、『GB』『Rockin’ on Japan』といった雑誌をたくさん読んでいました。「バンド…[続きを読む]

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