Marketoのプログラム複製の上手な使い方

Marketoのプログラム複製の上手な使い方

Marketo Core Conceptsトレーニングの公式トレーナーをさせていただいている、石神です。

今回はトレーニング中に受講生から「失敗した経験がある」とのお声をよく耳にする「プログラム複製」についてです。

プログラム複製はMarketoの標準機能かつ簡単に実施できることから、Marketoユーザーのほとんどが活用している機能かと思います。

ですが、このプログラム複製の仕様をしっかり理解していないと「アレ?」と思うことや、最悪の場合、メールの配信事故に繋がることもありますので、ここで注意点と上手な活用方法をおさえておきましょう。

プログラム複製のよくある失敗例と仕様について

例えば、こんな経験はありませんか?

  • ・「展示会」を管理する目的で、メールアセットやスマートキャンペーン一式を流用しようとプログラムごと既存のイベントプログラムを複製した。
  • ・しかし複製元のチャネルが「ウェビナー」だったため、施策とプログラムのステータスが噛み合わなかった。
  • ・「出席済み」をリスト追加で管理しているイベントプログラムを複製した場合、まだ開催前のイベントなのに「出席済み」のリスト内にメンバーがすでに入っていた。

こういった副作用から事故が起きてしまう前に、まずはこの「複製」機能で何が複製されて、何が複製されないのか気をつけなければならない仕様を理解しましょう!

プログラムの複製で引き継がれるもの
  1. 1. プログラムで使用しているチャネル
  2. 2. メンバー追加済みリストアセット
  3. 3. 使用者のあるメールアセットやフォームアセットの承認状態
  4. 4. ランディングページの承認状態
    ※ランディングページのURLは「プログラム名+アセット名」のものに置き換わります
プログラムの複製で引き継がれないもの
  1. 5. プログラムのメンバー
  2. 6. スマートキャンペーンの有効化及びバッチ予約

複製されたプログラムに引き継がれるものと引き継がれないもの

 
他にも細かなところはたくさんありますが、大きなところは以上となります。

気をつけていればそこまで大きな問題になりそうにない「複製」機能ですが、作業が定例化してきて油断した時に、大きな事故に繋がる可能性もありますので、気をつけましょう!

賢い「複製」の使い方

運用するプログラムとは別に、「複製用のマスタープログラム」を作成しましょう。

そうすることで、余計な設定が残ったりすることを防ぎ、そのまま配信して失敗する……ということも避けることができます。

  1. まずはプログラムの設計

まずはどんなプログラムを作りたいのかを整理して、フロー図を手書きのラフなどでまとめることをお勧めします。

今回はイベント管理プログラムで考えてみましょう。
イベントプログラムフロー図
※最低限の部分だけのフロー図サンプルとなります

簡単な設計ですがそれでもイベントプログラムの中に入れなくてはいけない要素が多いことがわかると思います。

マスターの場合は作りながらその場その場で対応していくというわけにはいかないので、しっかり設計してマスターとなるアセットも作成できるよう整理しましょう!

  1. Marketoに実装しましょう

上記で設計したプログラムをMarketoで実装していきましょう。
今回の設計通りにMarketoに落とし込むとこんなイメージです。

ブログ用に日本語名で作成してますが、プログラムやアセット類は英数字での命名を推奨しています。(その訳はこちらをチェック!)

このように複製用のマスタープログラムを一度作っておけば、イベントのたびにプログラムを新規作成し、フォルダを作り、スマートキャンペーンを作り……といった、地味〜に時間をとられてしまう作業を省くことができ、複製したプログラム内のアセットを微調整するだけで、短時間でイベント管理プログラムを完成させることができます。

ぜひ、自社のマーケティング施策に合った、パターン別のマスタープログラムを色々と作成してみてください!

「複雑なイベント管理をしたいけど、プログラム設計が上手くできない!」「効率的なマスタープログラムの設計・設定をして欲しい!」など、ございましたらお気軽に下の「執筆者に質問しちゃう!」のフォームからご連絡ください!

執筆者プロフィール

石神嘉代郎
石神嘉代郎
2017年9月に入社し、今まで経験の無いIT企業、さらには日本でも最先端を走り続けていることもあり、覚えることだらけで大変ですが日々楽しく勤務してます…[続きを読む]

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