Marketoのマイトークンの値はどこからくるの?

Marketoのマイトークンの値はどこからくるの?

こんにちは、タイピングのクセで「kumagai」の最後の母音が逆になり、しょっちゅう「熊ギア(kumagia)」になってしまう熊谷です。

ルシダスは社員のほぼ全員が「Marketo Certified Expert」取得者で、日常的にMarketoを使用しています。

今回はMarketo便利機能の1つ「マイトークン(My Tokens)」について、ちょっと気になったことの検証結果をシェアします。

トークンとは?どんなときに使うの?

本題の「マイトークン」に入る前に、「トークン」について少しおさらいをします。

例えば、1,000名に同じ内容のメールをお送りする場合、どちらの方法がスマートでしょうか?

A.  1通1通に宛名を書いて、計1,000個のメールを作成する。

B.  メールは1つで、宛名は送り先に応じて自動的に差し替わってくれる。

圧倒的に「B」が便利です。

トークンは、この「送り先に応じて自動的に差し替わってくれる」という部分を実現する機能です。

Marketoの標準機能では、{{Lead.Last Name}}と記述することで、リードデータベースにある、ラストネーム(姓)の値を参照することができます。
この、二重のカーリーブラケット{{ 〜 }}で括られた記述が「トークン」です。

トークンの種類は豊富で、もちろん宛名だけに限らずリードデータベースやシステムにある様々な情報を参照することができます。

初歩的な使い方として、先ほどの例のようにメールやランディングページに「文字列」を表示させるために使うことが多いですが、「日付」や「数字」、「スコア」などのデータも扱うことができるので、スマートキャンペーン内で使用する上級者もいます。

トークンを理解し使いこなせれば、劇的に業務を効率化できるでしょう。

トークン遣いで、その人のMarketo熟練度が透けて見える

マイトークンとは?

今回の本題「マイトークン」とは、「自分で任意に設定できるトークン」のことです。

マイトークンを設定できる場所は「キャンペーンフォルダ」もしくは「プログラム」で、適用される範囲はそのキャンペーンフォルダやプログラム内にあるアセットのみ、という「限定的なもの」です。

なお、マイトークンは、二重のカーリーブラケットとmy.で始まる{{my.任意の文字列}}という記述になります。

気になったので試してみた

プログラムごとに自由に作成できるマイトークン。
もし、以下のような設定をした場合、どのような挙動になるのでしょうか?

1.  プログラム「TEST|MyToken 01」にマイトークン{{my.Test Text}}を作成し、値は「MyToken 01のマイトークンです。」と設定します。

2.  プログラム「TEST|MyToken 02」にもマイトークン{{my.Test Text}}を作成し、値は「MyToken 02のマイトークンです。」と設定します。

つまり、01と02のプログラムには、記述は同じで値は異なるマイトークンを入れています。

3.  プログラム「TEST|MyToken 03」はマイトークンなしにしておきます。

ひとまずこのようになります。

次に、

4.  プログラム「TEST|MyToken 01」内にローカルアセットとしてメールアセットを作成し、件名と本文中にマイトークン「 {{my.Test Text:default=デフォルト}} 」を記述します。

補足ですが「 :default=デフォルト 」は、もしトークンで参照する値がない場合に「デフォルト」という文字を表示させるための記述です。

5.  プログラム「TEST|MyToken 02」と「TEST|MyToken 03」内にはメールは作成せず、それぞれスマートキャンペーンで「TEST|MyToken 01」にあるメールアセットを送信する、という設定をします。

つまりこの検証は、メールアセットを持っているプログラムと、メールを送信するスマートキャンペーンを持つプログラムが別物だった場合、どのような挙動をするのか? ということになります。

ここで問題です。

「TEST|MyToken 02」のスマートキャンペーンで送信されたメールはどのように表示されるでしょうか?

A.  メールアセットの親プログラム「TEST|MyToken 01」に設定したマイトークンの値を参照して、「MyToken 01のマイトークンです。」と表示される。

B.  送信するスマートキャンペーンの親プログラム「TEST|MyToken 02」に設定したマイトークンの値を参照して、「MyToken 02のマイトークンです。」と表示される。

C.  メールアセットとスマートキャンペーンの親が別物なので、マイトークンが機能せず、「 :default= 」に記述しておいた「デフォルト」と表示される

 
 
検証の結果はこちらです!
 
 

正解は「B」!「スマートキャンペーンの親プログラム」のマイトークン

 
「MyToken 02のマイトークンです。」と表示されています。
スマートキャンペーンの親プログラムに設定されたマイトークン「MyToken 02のマイトークンです。」が適用されたものと考えられます。

つまり「B」が正解ということになりそうです!

なお、マイトークンを設定していなかった「TEST|MyToken 03」から送信したメールには「デフォルト」と表示されました。

マイトークン無しの親プログラムからは、メールアセットで指定したデフォルト値になった

 
こちらもやはり、スマートキャンペーンの親プログラムのマイトークンが適用され、値が空だったので「 :default= 」が適用されたと考えられます。

まとめ

今回の検証ですが、そもそも「メールアセットとスマートキャンペーンが別のプログラム内にある」ということ自体が稀ですし、混乱を招くものでもあるので、こうした形でマイトークンが使われる機会は少ないでしょう。

ですが、Marketoの仕様上はそんなこともできてしまうので「使わないけど知っておく」程度に覚えておいていただければ幸いです!

執筆者プロフィール

熊谷直樹
熊谷直樹
高校から始めた男子新体操をきっかけに、ブレイクダンスなど身体を使ったパフォーマンスにどっぷりとハマる。
そのままフィットネス業界に入り10年弱、インストラクターや店舗の運営・管理、新店舗…[続きを読む]

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