引き算の美学(と効果!)

引き算の美学(と効果!)

アクセサリーと奇抜なファッションで足し算しかできない、マーケティングロックスターの池上です!(私のことはいいんですよ……)

ルシダスでお客様のマーケティング戦略をコンサルティングする時、ほぼ毎回必要になる能力が「引き算力」です。
人は何かを相手に訴求しようとすると、どうしても情報を足してしまいがちになるからです。

「少ないと心配」でいいの?

それは、不安だからもう少しとか、あわよくばという心理からくる場合もあります。

が、実はこうした情報過多が、あらゆるものの大きな阻害要因になるということは、あまり意識されていません。

家電でも無用な機能をテンコ盛りにした製品がたくさんありますが、果たしてユーザーはそれを本当に欲しているのか?
それで購買意欲が増すのかと言われれば、そうではないでしょう。

逆に、徹底的に絞り込んだものの方がそそられるケースもあります。
例えば、Apple製品に好例が多いと思います。

しかし!  引き算というのは「簡素化」する作業でありながら、決して「簡単なこと」ではない! と、声を大にして言いたいのです。
物事をシンプルにするために、「ことの本質」を理解して、その本質から逸れてしまうものは全部引き算することなんです。

引き算にもテクニックがあった

ルシダスの名刺を例にして少し説明します。

意外にも(?)マーケティングロックスター
とは書いてない、池上の名刺(本物)

 

一見するとただの名刺です。漠然とした意見ですが、「すっきりしてる」と思いませんか?
白を基調にしているなどのデザインの小技みたいな工夫を施している以上に、より明確な理由があります。

それは、「必要であるという明確な理由がないもの以外は、すべて不必要」という前提で、情報の取捨選択をしているからです。

名刺というのは、誰かとご挨拶の時に交換するもので、後日、相手の連絡先や名前なんかを確認する時に使われるものですよね。
ですから、ルシダスの名刺はそれを徹底的に追求しています。

肩書き、名前、本社と支社の住所。
それと電話番号、これは必要ですね。

でも今どき、FAXなんて必要ですか?
スマホで撮影したデータを送ってくれた方がよっぽど便利です。
弊社は基本的に、FAXは「今は存在しない20世紀の遺物」だと思って仕事をしています(実際はありますが番号は非公開です)。

メールアドレスも必要です。
でも、「Email:」とか書く必要はあるのでしょうか?
「hoge@lucidas.co.jp」というこの体裁だけで一目瞭然ですよね。

また、「Tel」「URL」「Facebook」などと記載するよりも、スッキリしたアイコンの方が読みやすい。
URLの前に「http://」などつけなくてもわかりますしね。

さらには、資格や許認可等、特にこれと言って意味がない情報も載せません。

結果的に、ルシダスの名刺は本来の役割をスムーズにこなしています。
不必要なものはないが、必要なものは漏れなく網羅しています。

本来の目的から逸脱する要素は徹底処分を!

名刺はわかりやすい例ですが、これはウェブデザイン、ランディングページ、マイクロサイト、フォーム、ディスプレイ広告など、あらゆる場面でも言えることです。

名刺は手元に置いても邪魔にはならないので、ある程度のことは許容できるメディアです。
それでも、情報が多すぎて探しているものが見つからない、欲しい理由を見失う、あるいは目移りするなどで本来の目的から逸脱するとなれば、本末転倒な上に効果効率が下がって、自らの首を絞めてしまいます。

ちなみにこのブログでさえ、弊社の規定により文字数に制限があり、本題から逸れて読みにくくならないように引き算が強いられています(著者の池上はどうも文字数がオーバーしがちなので、最後の校閲でさらなる引き算をすることになります)。

ぜひ、引き算に挑戦してみてください! プロの引き算のご相談もお待ちしております!

執筆者プロフィール

池上ジョナサン
池上ジョナサン
株式会社ルシダスの代表にしてマーケティングロックスターを自認しており、経営とマーケターの二足のわらじでお客様の課題解決に邁進する…[続きを読む]

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