今までWordで社内文書や、ちょっとしたマーケティング用のコンテンツをキレイに手早く作るためのコツや機能を色々取り扱ってきましたが、今回は視点を変えて、そうした記事(これを含めたWordのさまざまなTips)じたいのニーズについて、ちょっと考えてみます。
とはいえ、WordのTipsといってもその範囲は広く量も膨大ですから、ここではデザインやレイアウトについての問題に絞りますが、それでもちょっとネットで検索しただけで多くの方の苦闘がうかがえる記事や、処方箋的なTipsがヒットします。
では、みんななぜWordのレイアウトにつまずいてしまうのでしょうか?
例によってかなりざっくりとではありますが、そのあたりの原因を探ってみました。
原因その1:文書作成の基本的な知識が足りていない
これは、文書を作るのに必要な操作や機能を十分に知らないためレイアウトがうまくいかず、その結果「Wordは自分の思い通りにならない……」と考えてしまうようなケースですね。
例えばフォントや文字サイズ、文字色などを指定する方法は知っていても、ページ設定やヘッダーとフッターに始まり、インデントやタブ、段落や見出しなど、ページ内の色々な要素の特徴や設定を知らないまま「Wordだけで思い通りの文書を作成できる」と考えることには、やはり無理があると言わざるをえません。
というか、ここまでいくと、話は何もWordに限ったことではなくなってしまいますが(笑)
原因その2:Wordの考え方や自動処理を知らない
これは文書を作る際にWordならではの考え方や、それに基づく自動処理を知らず、その結果「Wordは自分の思い通りにならない……」と考えてしまうケースです。
どんなソフトでもそうであるように、Wordにも独自の考え方や動作があります。
例えば1文字や1行の意味づけ、画像の配置方法や行間の考え方などは、やはりある程度掘り下げてみないとわからないところがあると思いますし、自動処理についても前もって知っておく必要があります(自動処理は無効にすることもできます)。
特に自動処理はユーザーの利便性を考えてWordが自動的に行うものですが、実際にはそれで変更された書式を前に肝心のユーザー自身が「どうして?」と悩んでしまうケースが結構多いのです。
原因その3:Wordの持つ便利な機能を使っていない
これは読んで字のごとくで、便利な機能を使わず必要以上に手間をかけて文書を作成し、そのため「Wordは……(以下略)」となってしまうケースですね。
以前ここでも取り上げたスタイルや前回のスマートアートなど、便利なWordの機能は数多くあり、それらを実際に使っていくことが大切です。
中でも特にスタイルを使いこなせるようになると、作業効率を大幅に改善でき、文書の見栄えもより整うので、早速復習を!!
番外:だからといってExcelやPowerPointに逃げないで!
ここからは完全に蛇足なんですが、Wordと格闘して精魂尽き果てた末にExcelやPowerPointで文書を作るようになり、それが高じて「何でもExcel/PowerPointで作ろうとする(作ってしまう)人」になっていくというパターンも、ちまたには一定数あるようです。
が、失礼ながらこれはもう、ひとつの「逃げ」と言っていいのではと思います。
目の前のセルを方眼紙に見立てて、そこに画像ボックスとテキストボックスで中身を自由に配置していく……それはそれでわかりやすい方法かもしれませんが、正しい文書づくりという点からはオススメできません。
もともと表計算ソフトであるExcelやプレゼンテーション用スライド作成ソフトであるPowerPointは、文書をきちんと保存するためにはできておらず、例えば作った文書を後で違うフォーマットに変換して活用する場合に、本来文書が持つべき情報(文書の構造を定義する情報など)がないため、色々不都合が出てくる場合があります。
また、Excelの場合は画面幅にも合わない、紙に出力しても読みにくいものになりがちです。
もちろんこの場合の原因はExcel/PowerPointそのものではなく、使い方が適材適所・餅は餅屋でなかったということですね。
そのための正しい知識を身につける必要はありますが、やはり文書は文書作成ソフトであるWordで作ってこそ、です。
では最後にひとこと(これが結論、というわけでもないんですが)。
ExcelやPowerPointで文書作成……ダメ。ゼッタイ!
執筆者プロフィール
- 学校では音楽関係の勉強をしてきたにもかかわらず、写植オペレーター兼版下フィニッシャーとして、約30年前にそのキャリアをスタート。工場にゴロゴロいた、もと活版…[続きを読む]
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