いつまでもカン違いされているDXについて······

いつまでもカン違いされているDXについて······

「で、でーえっくす……ってのはよく知らんけどパソコンは前から使ってるよ?」

さすがにこんな人はあまりいないと思いますが、知名度は上がってきたとはいえDX(デジタル・トランスフォーメーション)についての認識が当たらずも遠からずな方がまだまだ多くいらっしゃるようです。いやー、それ違うんですよねー……。

お仕事でDX関連の記事を書いていると、そう思わずにはいられないルシダスの今野です。

今回はそんな、いつまでもカン違いされ続けているDXについてのお話をお届けいたします。

ソレ、DX、チガウ

とりあえずデジタルな手段を使っていればそれがDXかというと、違います「現場写真の撮影機を新しいデジカメに変えました!」とか「すごいシステムを導入しました! かかる手間はそのまま、従来と同様の仕事を完全にデジタルに移行できます!」はDXでしょうか?

その答えは、「それだけじゃDXじゃないです」となります。これはただのデジタル化。でも、それがDXだとカン違いしてる方がまあまあいる……というのが冒頭の極端な例に代表されるわけです。

なら、DXって具体的にはどういうものなんでしょう?

コレ、DX。シゴト、ヨクスルモノ

DX、つまり「デジタル・トランスフォーメーション」の主語は、「デジタル」ではなく「トランスフォーメーション(変革)」です。デジタル化するのが目的ではなく、業務プロセスや効率に「変革」をもたらすのが主語であり、デジタルは「手段」でしかありません

先ほどは現場写真の例を出して、DXではないと言いました。でもこれ、DXの素にはなるんです。それがどういうことかと言いますと、こんな感じです。

「現場写真をデジタル端末で撮影するようにしました! 撮影したらその場で施工管理や現場監督のPCに写真が共有できるので、すぐに書類を作れます!」

これ、立派なDXですなぜかというと、現場写真を持ち帰る手間と時間を削減しているからです。また、共有された写真を見ている人が遠隔地に居ながらにしてリアルタイムで撮り直しや追加の指示をすることもできます。まさに仕事の改革だとは思いませんか?

マーケデモ、DX、ツカエル

ルシダスで取り扱っているMA(マーケティングオートメーション)も、マーケティングにおけるDXの1つです。昔は手動で行っていた、顧客候補へのメールマガジン送付などによる反応調査を、ある程度自動で行ってくれるのがMAです。メールの内容に興味があり、温度感が上昇してきた顧客候補を判別し、営業担当が接触してもよいと判断できたらすかさず営業に顧客候補の情報を上げる……といった、人間が手動で行っていては膨大な手間がかかる作業を自動で、時間をかけずに行えるようになります。

しかしこれだけでは「効率化が図れる自動メール送付マシーン」であって、DXと呼べるほど何か変革がもたらされたと呼ぶには弱いです。

そんなMAの本懐は別にあります。

顧客の温度感上昇のためには、優秀な営業担当のような1on1のコミュニケーションが欠かせません。しかし、営業スタッフの人数を無尽蔵に増やすことはできませんし、すぐに売上につながるわけではない、細かく行き届いたコミュニケーションを人間がしていたのではどんどん営業効率は下がってしまうはず。

そこで、これをシステム的に実現するのがMAで、多くの顧客にきめ細かいコミュニケーションをお届けできるのは業務の革命といえるでしょう。

うーん、便利ですね!

DXとは、つまりこの便利さに加えてこれまで実現できなかったような対応をできるようにすることなんですよ!

ヒヤッホォォォウ! 最高だぜぇぇぇぇ!!

……さて、平たく言ってしまうと、DXは「便利な道具や効果的な仕組みの導入を、デジタル技術を使って実現しよう」というだけのこと。それをちょっとオシャレに横文字で表したものだと考えれば、取っ付きやすく感じると思います。

あなたも今日からDX、考えてみてはいかがでしょうか。

執筆者プロフィール

今野真吾
今野真吾
深川市生まれ、旭川市育ち、旭川工業高等専門学校出身。全国高等専門学校ロボットコンテストなどに取り組みつつ高校生クイズ予選に出てみるなど楽しく遊び、某大手。…[続きを読む]

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