こんにちは!
ルシダスでライティングを担当しております石田と申します。これからどうぞよろしくお願いします。
「自分には文章力がない」という嘆きの言葉をよく耳にします。そのたびに「いやいや、ルールやコツさえつかめれば、誰でも良い文章を書く力が身につきますよ!」と、ついついエールを送りたくなってしまいます。
ただ、一言で文章と言っても、ジャンル、メディア、さらには書き手ごとにスタイルもトーンも千差万別。そもそも何が良い文章なのかも、人によって好みが分かれるところです。
なので、とりあえず目指したいのは、読みやすく、そしてプロっぽく見える文章ですよね。
その手始めとして、「伝わる文章にはルールが必要」ということを考えたいと思います。
1つの言葉に複数の表記が存在する場合
我が社で、あるウェブサイトのローカライズを、複数の翻訳者で分担して進めていたときのこと。よく、次のようなやり取りがなされました。
こうした翻訳プロジェクトでの訳語の統一というやや特殊な状況だけでなく、実際に同じようなニーズは、社内で共有あるいは社外に公表する文章でも発生すると思います。
例えば「セキュリティー」と「セキュリティ」、「行う」と「行なう」、「売り上げ」と「売上」といった身近な言葉でも、書き手によって言葉がバラバラでは、全体の統一が図れません。
表記だけでなく、文法上の決まりごと、例えば「、」「。」といった句読点の使い方にも、書き手の癖や好みが反映されます。こうした違いは、「どちらが正しい」と白黒つけがたいものばかりですから、悩ましいところです。
ルールを持つ合理性
あまりに表記揺れが激しい、あるいは言葉使いがおかしい文章は、そのブランドや組織に対する印象を左右しかねません。ですから、文章にも一定の品質を確保する必要があります。
しかしながら、個人で意識しながら改善していくにも限界があります。だからこそのルール化なのです。「文章を書く上でここだけは守ってほしい」という決まりごとを一つにまとめた「スタイルガイド」を、組織の中で設けて運用していけばよいのです。
自分の文章が、そのスタイルガイドに合致しているかをチェックする。全員がそれを運用すれば、誰が書いた文章でも一定の品質が維持されます。一人ひとりが、自社のブランドを保ちつつ、自分の持ち味を発揮して文章を書くことができるのです。
例えば、次のような文章があったとします。
何となく読みづらいのは、漢字が多いのと、読点が少ないからです。
ここで、スタイルガイドにある以下の3つのルールを適用して、文章を直してみました。
- ・「ひらがなのほうが読みやすい言葉はひらがなで書く」
- ・「読点を挟んで読みやすくする」
- ・「横書きでは漢数字ではなく英数字を使用する」
どうでしょうか? 少しは読みやすくなりましたね。
「スタイルガイドを設けるニーズはわかった! でも、一から作るのは大変!!」という方々のために……。ルシダス独自のスタイルガイドを、リソースページからダウンロードできます。
ただし、この資料には最小限のルールしか含まれておらず、さらにこれが絶対というわけではないので、あくまでまだスタイルガイドをお持ちでない場合のご参考としていただければ幸いです。
今後もこのブログにて、具体的に文章力を高めるコツを発信していく予定ですので、興味のある方はぜひご一読お願いいたします!
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