MAツールの「本当の」選び方とは?

MAツールの「本当の」選び方とは?

ルシダスに入社する前、アパレルの販売員からSaaS系企業に転職した際にアルファベット略語の多さに圧倒された高橋です。
今回はそんな略語の一つであるMA(マーケティングオートメーション)ツールの選び方について、前職での失敗を踏まえてお話しします。

なぜツールの導入で失敗してしまうのか?

当時の会社ではDX(デジタルトランスフォーメーション)に力を入れるためMAツールの導入を決定。インサイドセールス歴の浅い私とMAツールを触ったことのないマーケティング担当が運用するため、使いやすさを重視して、あるツールを選定しました。
最初はUIもシンプルで、わかりやすくウェブ上のリードの行動を追えて便利なツールだなと思っていました。ところが上司に「MAを導入して効果はあったのか」と問われたときに答えられず……。

というのもDXという言葉が一人歩きしてしまい、MAを導入する目的が明確ではない状態かつ目先の使いやすさで選定した結果、単なる「メール配信ツール化」してしまったためです。
こういった失敗談は、ルシダスのお客様でも導入したツールの種類に関係なくお聞きします。

目的や自社の課題を明確にした上で選ぼう!

まずは自社マーケティングの目的やゴールは何なのか、現在の課題はどこなのか整理しましょう。

少し雑な例えですが

目的:営業効率化のために質の高いリードの営業送客する

課題:保有・獲得しているリードの総数も決して少ないわけではないが、リードタイムが長く購入決定までのプロセスが複雑なため、ニーズが顕在化するまでのナーチャリングができていない

このように整理することで、どのようなツールを選ぶべきなのか方向性が見えてくるはずです。

その上でツールの特性を理解することも重要なポイントです。現在普及しているほとんどのMAツールは基本的な機能は備わっていますが、得意な領域がそれぞれ異なります

例えばルシダスのお客様で利用率の高いAdobe Marketo Engage (以下、Marketo)と、BtoB企業でシェア率の高いアカウントエンゲージメントで得意な領域を比較してみましょう。

Marketo → ナーチャリング
エンゲージメントプログラムという、顧客の興味関心度合いやステータスに応じて、適切なタイミングで最適な情報を顧客へ訴求してナーチャリングを行う場合等に利用されるプログラムがある。長期的なコミュニケーションの中から徐々にリードを「育てる」ことで、すぐには顧客化しないリードも長期的に顧客化への道筋をつけるのが得意

アカウントエンゲージメント → クオリフィケーション(営業連携)
Salesforce社が提供していることもあり、同じ画面でCRMとMAツールにアクセスできるため、マーケ担当や営業担当がシステムを切り替えずに閲覧できるメリットがある。そのため1人でCRMもMAも活用しなければならない現場や、営業がMA施策も回している場合には有効。「今すぐ買いそうな人」を見つけるための仕組み作りが比較的簡易な構造になっているが、長期的にナーチャリングをし、行動に応じて適宜コミュニケーションを切り替えるのは不得意としている。

目的に合致したツール選びを!

このように、自社のマーケティング活動の目的・課題を整理して、それを達成するためにどのツール(手段)が最適なのかを検討することが重要になります。

そして残念ながら、「使いやすい」というのは選択する際にはあまり重視しすぎないことも重要です。使いやすくても目的と合致していなければ意味はありませんし、どのツールも本質的にはマーケターが覚えられるように工夫はなされています!
あなたもDXの波に流されず目先のメリットに惑わされず、どんなツールにおいてもまずは、導入の目的と目標を明確にしてから選定していきましょう!

執筆者プロフィール

高橋澪
高橋澪
神奈川県茅ヶ崎市出身。幼い頃からファッション好きでファッションの専門学校卒業後はアパレル企業に就職。4年間の販売員を経て管理者に就任し、店舗予算を達成…[続きを読む]

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