日本語を構成する3種類の文字ーーひらがな、カタカナ、そして漢字。
漢字はそれ自体に意味があるので、ひらがなやカタカナよりも文字数が減り、文章も引き締まります。
ただ、あまり多すぎると読みづらいだけでなく、いかにも文章のリズムや読みやすさを無視してダーっと書いたような感じがしませんか?
硬い文章は、ブログというチャンネルにもそぐわないですよね?
次の文章を読んでみてください。
沢山のお客様に来て頂ければ、益々多くの品物が売れ、村の経済にも貢献出来るでしょう。
どことなく硬いイメージを受けます。
では、次の文章はどうでしょうか。
たくさんのお客様に来ていただければ、ますます多くの品物が売れ、村の経済にも貢献できるでしょう。
この方がもっと読みやすく、ソフトな印象になったと思いませんか?
「沢山」「益々」「〜して頂く」「〜出来る」といった、あえて漢字にする必要がない部分をひらがな表記に直してみました。
ルシダスでは、特にこうした「補助動詞」と「副詞」を意識的にひらがな表記にしていますが、他にも同じスタイルを採用しているブログをたくさん見受けます。
補助動詞
補助動詞というのは文字義通り、ある動詞に後続して補助する役割を持つ動詞のことです。
ルシダスでは、「補助動詞は基本的にひらがな表記」というルールを適用しています。
次の2つの補助動詞を例に見てみましょう。
ひらがな: 小野さんには、来月からこの会社に来ていただきます。
漢字: 小野さんには、来月からこの会社に来て頂きます。
どうでしょう? ひらがなの方がサクッと読めますよね?
ただし、「頂く(いただく)」は、補助動詞ではなく単体の動詞として使われる場合は別です。ひらがなよりも漢字で表記した方が、主部・述部の区別がより明確になります。
漢字: 私たちは旅館で夕食を頂いた。
ひらがな: 私たちは旅館で夕食をいただいた。
ひらがな: 河田さんは、いろいろなことを手伝ってくださった。
漢字: 河田さんは、いろいろなことを手伝って下さった。
こちらも、ひらがなの方がすっきりとした印象を与えます。
そして、「頂く(いただく)」と同じく、補助動詞ではなく単体の動詞として使う場合は、漢字で表記した方が主語・述語の関係が明確になります。
漢字: 田村さんはお手紙を下さった。
ひらがな: 田村さんはお手紙をくださった。
以上のように、読みやすさだけでなく、補助動詞の動詞との使い分けという意味でも、表記のルールを定めておくとよいでしょう。
他にも「〜下さる」「〜致します」「欲しい(ほしい)」など、いろいろな補助動詞がありますので、自分の文章ではどう表記するか、いろいろお試しください。
副詞
冒頭の例文に含まれていた「益々」「沢山」は、副詞です。
漢字で表記しても別に読めなくはないけれど、喉に小骨が引っかかったような、若干の小難しさを覚えませんか?
ルシダスでは、こうした副詞についても基本的にひらがな表記に統一しています。
漢字: テーブルに置いてあったお菓子は、殆ど妹に食べられてしまった。
ひらがな: テーブルに置いてあったお菓子は、ほとんど妹に食べられてしまった。
こちらも、ひらがなの方がソフトな感じがするかと思います。
他にも「滅多に(めったに)」「敢えて(あえて)」「尚(なお)」「最早」(もはや)「余り(あまり)」など、いろいろな副詞がありますので、意識して表記するとよいでしょう。
今回のテーマは、ルシダスが公開しているスタイルガイドでも、もう少し詳しくご紹介しておりますので、よかったらご参照ください。
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