ハードバウンス、ソフトバウンスって何が違う?

ハードバウンス、ソフトバウンスって何が違う?

最近、自作のチャーハンにハマっている楊です。どうしても自分で作った味に安心感を抱く私ですが、やはりたまに事故る時もあります。
今回は、Marketoのメール関連のレポートを見ていて、皆さん一度は気になったことがある(はず?)ハードバウンスとソフトバウンスについて共有いたします。

参考にした資料のリンクURLや、関連ブログを文章の最後にまとめておりますので、ぜひそちらも併せてご一読ください。

バウンス(Bounce)は大きく分けて2種類ある

Marketoの「バウンス」とは、送信したメールが受信者まで届かなかった際のエラーを示していて、公式ドキュメントでは以下のように定義されています。

リードに送信したメールが戻ってくること。(中略)ハードバウンスとソフトバウンスがあり、両方とも複数のカテゴリーで構成されます。

バウンスの発生数は、メールの効果レポート、エンゲージメントストリームの効果レポート、キャンペーン メール効果レポートなど、メール送信に関わるタイプのレポートで確認できます。

「保留中(Pending)」という項目もありますが、こちらはソフトバウンスと合わせて後述します。

<ハードバウンスとは>

受信者側で状況が改善する可能性がない恒久的なエラーなどによりメールの不達が発生した。

<ソフトバウンスとは>

受信者のメールボックスが一時的に容量いっぱいであったり、受信サーバの一時的な障害など、回復/復旧の見込みがあるエラーが原因で発生したメールの不達。

ハードバウンスが恒久的な原因であることに対して、ソフトバウンスは一時的な原因と捉えていただくとわかりやすいでしょう。

バウンスはさらに5つのカテゴリーに分けられる

ハードバウンスとソフトバウンスの違いについてはすでにご存知の方も多いと思います。ここからはさらにハードバウンスを2種類ソフトバウンスを3種類のカテゴリーに分けてご説明します。

<ハードバウンスの2つのカテゴリー>

ハードバウンスには、カテゴリー1とカテゴリー2の2種類があります。

カテゴリー1(メール中断)

受信者のメールサーバでスパムと判定されたバウンスはカテゴリー1に分類されます。
ハードバウンスではありますが、受信者メールサーバーのブラックリストやスパムトラップのリストが解除されることで、再びメールを受信してもらえる可能性があるので、カテゴリー1のハードバウンスが発生したリードは「メール中断(Email Suspended)」のフィールドが真(true)になり、24時間はMarketoからメールの送信ができない状態となります。24時間が経過すれば再びメール送信を試みることができるようになります。ただし、すでに送信されたメールはハードバウンスのままになります。注:新たに送信したメールでも再度、バウンスする可能性はあります。

カテゴリー2(メール無効)

メールアドレスに使用できない文字が使われていたり、メールアドレスが存在しないメールアドレスのドメイン名やユーザー名が存在しないことが原因で発生するバウンスはカテゴリー2に分類されます。
カテゴリー2のハードバウンスが発生したリードは、「メール無効(Email Invalid)」のフィールドが真(true)になり、何かしら明示的にフィールドの値を偽(false)に戻すまでMarketoからメールを送信できない状態となります。注:ハードバウンスの原因が取り除かれていることが確認できない限り、偽(false)に戻す事は推奨されていませんのでご注意ください。

<ソフトバウンスの3つのカテゴリー>

ソフトバウンスには、カテゴリー3、4、9の3種類があります。

カテゴリー3

受信者のメールボックスの容量がいっぱいであったり、サーバのタイムアウトやスロットリングが原因で発生する一時的なものです。

カテゴリー4

技術的な問題、一時的な障害、管理者の障害、DNSの障害が原因です。

カテゴリー9(その他)

1〜4いずれのカテゴリーにも該当しない原因不明のもの。

どのカテゴリーでも、最大で24時間(AOL*は36時間)内にメールの送信が再試行されます。
この再試行中の件数がレポートの項目にあった「保留中(Pending)」で、再試行後も未達の場合にはソフトバウンスと判定されます。

*AOL:AOLメールは、米国の会社Oath Inc.が提供しているフリーメールサービスです。日本語にも対応しています。一番の特徴は、無料アカウントでもメールボックスの容量が無制限なところです。

バウンスへの対応方法

ソフトバウンスは、保留中に自動的に再試行がされた上での結果のため、特に対応できることはありません。次回のメール送信までに受信者側の状況が改善されていることを期待するのみです。

ハードバウンスのカテゴリー1(メール中断)は、24~36時間後に再度確認したり、スパム対策でIPウォーミングしたり、DKIM/SPF設定を確認するといったことが考えられます。

ハードバウンスのカテゴリー2(メール無効)は、正しいメールアドレスを確認・修正するとともにメール無効フィールドを偽に戻してあげる必要があります。正しいメールアドレスが不明な場合は対応方法が無いため放置になります。

まとめ

バウンス対応も大事ですが、そもそもリード情報の取得方法もとても大事です。データベースへの登録作業に誤りがあってバウンスになるのはまだマシですが、間違った相手にメールが送られてしまい、個人情報の流出で法律違反になる恐れもあります。
手作業やリストインポートでのデータベース追加作業は、仕組みを整えておくことをおすすめします。

バウンスについて、レポートの数字だけではわからない詳細について、ご理解いただけましたでしょうか?
ぜひ日々の運用にお役立てれば幸いです。

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