文章も人も“つながり”こそ命!

文章も人も“つながり”こそ命!

人間にとって、人とのつながりは人生の“肝”。
文章もしかり。前後のつながりこそ命!!(拡大解釈しすぎ?)

読み手が前後関係を適切に推測しながら情報を整理し、全体の意図を把握できて初めて、本当の意味で「読める文章」と言えます。

読める文章である条件の1つは、接続詞が適切に機能していること。
種類も機能も色とりどりの接続詞を適切かつ効果的に用いるには、どんなことに注意すればよいでしょうか?

1. 意味を考えて適切に活用

接続詞の働きは、次の5つに大きく分けられます。

【順接】例:すると そこで だから よって
【逆関】 例:けれども しかし ところが にもかかわらず
【並列・追加】 例:かつ 加えて さらに しかも なお
【対比・選択】 例:あるいは それとも または もしくは
【説明・補足】 例:たとえば ちなみに ただし つまり
【転換】 例:さて そう言えば ところで また

誤った意味の接続詞を挿入してしまうと、つながるどころか、文脈が途中で変な方向へ流れてしまうかも。
前後関係を考えながらつなぎ目に挟みましょう。

<例文1-A>

未だに不況が続く中、大きな投資に懸念を持つのはよくわかります。
経済が安定するまで、と待つ必要がどこにあるのでしょうか?
このまま手をこまねいていれば、他の誰かに機会を奪われてしまいかねません。

上の例文には接続詞が入っていないため、前後関係がわかりづらい部分があります。
接続詞がきちんと挿入された下の文の方が、より全体の意図が明確ですよね?

<例文1-B>

未だに不況が続く中、大きな投資に懸念を持つのはよくわかります。
しかしながら、経済が安定するまで、と待つ必要がどこにあるのでしょうか?
もし、このまま手をこまねいていれば、他の誰かに機会を奪われてしまいかねません。
文章も人も“つながり”こそ命!
親子関係では「子はかすがい」。文章なら「接続詞はかすがい」。
2. 同じコトバは繰り返さない!

接続詞も、同じものを何度も使うとクドいし、表現の貧弱さが目立ってしまいます。

<例文2-A>

このようなケースは他にも多く発生するでしょう。
しかし、その原因を特定する作業は非常に困難です。
しかし、諦めたままでは状況は改善しません。

上の例文は、全体の意味はつかめますが、流れが悪いですよね。
次のように、2番目の「しかし」を別の逆説に言い換えると、より通りが良くなります。

<例文2-B>

このようなケースは他にも多く発生するでしょう。
しかし、その原因を特定する作業は非常に困難です。
だからと言って、諦めたままでは状況は改善しません。
3. 多用しない!

接続詞はあまり頻繁に挟むと、かえって混乱を生じる原因となります。

<例文3-A>

パソコンは優れた機械です。
かと言って、過信してはいけません。
なぜなら、使うのは人間だからです。
もしも人間側にミスがあれば、パソコンの処理に問題が生じます。
ですから、パソコンで作業したものでも、必ずチェックを行いましょう。

上の文は別に間違いではないですし……意味も理解できます。ただ、切り替えがめまぐるしい感じがしませんか?
というわけで、次のように接続詞を少し減らし、一部書き換えも行いました。意味は十分通じます。

<例文3-B>

パソコンは優れた機械です。
かと言って、過信してはいけません。
使うのは人間です。
人間側にミスがあれば、パソコンの処理にも問題が生じます。
ですから、パソコンで作業したものでも、必ずチェックを行いましょう。

こんなふうに文章が1つにまとまれば、今度はそのコンテンツそのものが、皆様(企業)と読み手(お客様)をつなぐ役割を果たしてくれますよ。

何事も、つながりこそ命です!

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