社内チラシやプレゼン資料などを実際にデザインする際に、結構頭を悩ませるのが「色」をどうするかだと思います。
実は本職のデザイナーも同じで、そのためあえて白黒のデザインを提出して締め切り迫る急場を切り抜けた、という嘘のようなホントの話もあるくらい(笑)。
では、そんな裏技に頼らず、もっぱら正攻法で配色をモノにするには、どんなコツやヒントがあるのでしょうか?
花の不思議
具体的なTipsへのイントロがわりに、ここでちょっとヒントになりそうな話を。
それは「花」の色にまつわることなんですが、例えば身の回りの身近な花をよく観察してみると、結構多くの色が入っていることに気がつくはずです。
派手な花や地味な花など、花ごとの印象は1つひとつ違っていても、それでもきちんとした色の秩序や調和がそこにはある。
これは当たり前のことながら、実は結構な驚きに値することです。
そうした意味で、目の前に咲く花の色(そして、自然界のすべての色)には、配色についての多くのヒントが隠されているのです。
個々の色具合だけで考えない
配色を考える場合特に大事なのは、いつも「個別で見た場合と、全体で見た場合を考える」ということです。
とはいっても、実際に色を決めていく場合は個別の色決めから始めることがほとんどですので、ここで少し色決め作業のTipsを並べてみます。
- デザインに写真(やイラスト)が入る場合は先にそれらを配置して、それら同士の色合いが大きく違っていないかをチェックする。
- 特に大きく使われる要素の色合いにあわせて全体の配色を組み立てる。
- 時々遠ざかったところからデザインを見て、1枚の画としての配色バランスを確認する。
- 自信がない場合は、メインの色+サブの色+アクセント用の色の3つをとりあえずネット上にある配色系のコンテンツ上で決め、その3色+黒の4色を割り当てていく。
- 選んだ色の三属性(明度/彩度/色相)のどれか1つだけを変化させた色をバリエーションとして加えると、自然に配色の統一感が生まれる。
「トンマナ」という考え方
さて、広告・デザイン業界では「トンマナ」という言葉(「トーン&マナー」の略語)がたびたび使われます。
これは統一されたトーン(色調)とマナー(配置・配色のルール)でデザインに一貫性を持たせることを指しており、「ここはどんなトンマナでいく?」なんて打ち合わせで使えば、気分は一気にデザイナーw。
このトンマナという一種の縛りが、生み出されるデザインのイメージを決定づけていて、背後にあるブランドの雰囲気や世界観を作っていることを考えると、デザイナーならずとも、できるところはマネしておいて損はありません。
例えば「この場合ここではこんな色を使う」といった配色についてのルールや「これとこれが隣り合った場合はこれだけ距離を置いて配置する」などレイアウトについてのルールです。
お気に入りのブランドのデザインをあれこれ見ていくと、必ずそこには決まったルールが働いているのがわかるはず。
1つ2つで構いません。それらをマネてルールを決めながらずっと作っていくと、作品には自然に統一感が生まれてくるものです。
では最後に締めの一句を。
色選び 迷わずハマらず 美しく
どーも、お後がよろしいようで……。
執筆者プロフィール
- 学校では音楽関係の勉強をしてきたにもかかわらず、写植オペレーター兼版下フィニッシャーとして、約30年前にそのキャリアをスタート。工場にゴロゴロいた、もと活版…[続きを読む]
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