どうも! 「マーケティングあるある」の話題で盛り上がるのが最近の趣味の加藤です。
昨今、「SFA」と「CRM」という2つの言葉をよく耳にします。おそらく、あなたも聞いたことがあるはずです。でも、この2つの違いが何なのか理解できていますか? 実は「なんとなく」で使っていたら読み進めてください!
今回は、今更聞けないSFAとCRMの違いと、本質的に大切なことについてお話しします。
SFAとは
SFAとはSales Force Automationの略で、「営業支援システム」と訳されます。SFAの目的は、営業生産性を向上させ、営業売上を最大化することです。見込顧客からの商談発生、提案実施、見積提示、受注・失注などの一連のプロセスを効率的に管理できます。
例えば……
担当案件数が多すぎて、日々の訪問作業に忙殺されている……
ついに重要な契約更新のタイミングのお客様へのアポを取り忘れ! 気付いたら競合他社に顧客を取られてしまった!
個々の営業スタッフの頭の中だけで計画が立てられているので、今年度どの程度の売上が立つ見込みなのかが全く予測できない。これでは経営計画が立てられない!
というような困りごとを解消できるのです。
CRMとは
CRMとはCustomer Relationship Managementの略で、「顧客関係管理」と訳されます。CRMの目的は、顧客との良好な関係構築によって長期的なLTV(ライフタイムバリュー、顧客生涯価値)を最大化することです。顧客の属性や行動などのさまざまなデータを一元管理し、一人ひとりの状況に合わせた最適なアプローチが可能になります。
だれかれ構わずに商品のゴリ押しアプローチをしまくって、逆に嫌われてしまった!
受注後のお客様のアフターケアを全くせずに、解約率が爆増してしまった!
というような困りごとを解消できます。
実際には世の中に多くのツールが存在するため、SFAを軸にCRMの要素を取り入れているツールもあれば、その逆もあります。ですが、本質的には違う目的のために存在するツールであることは、なんとなくご理解いただけたかと思います。
ツール導入が目的ではない
しかし、実のところ現場で多く見られるのは「ツールの導入」が目的になってしまって、本来のゴールを見失っているケースです。とくに多いのは、DX推進の旗の下でツールの導入が決められたものの、実際の導入プロジェクトでは「今のやり方をそのまま踏襲するためのツールのカスタマイズ」という本末転倒な労力がかけられているもの。
前述の「SFAとCRMの目的」に立ち返って考え、自社内のプロセスそのものを見直すことが大切です。
「営業生産性を向上させ、営業売上を最大化したい」のであれば、SFAツールを導入する前に、
- お客様を訪問したら議事メモをしっかり取る
- 受注まで何段階のプロセスがあるかを定義して、次へ進めるためには何をすべきか段階ごとに戦略を練る
というようなことが先ではないでしょうか。
あるいは「顧客との良好な関係構築によってLTVを最大化したい」のであれば、CRMツールを導入する前に、
- お客様にヒアリングをして何を求めているのかを把握・整理する努力をする
- 誰にでも乱暴に一律の対応をするのではなく、目の前のお客様が何を求めているのかを考えてアプローチする
というようなことが先ではないでしょうか。
ツール導入はあくまで手段であり、その目的が明確でなければ、導入した技術が本来の力を発揮することはありません。SFAやCRMというようなはやりの用語に踊らされ、ツールの機能面だけを追いかけるのではなく、それらの目的と本質を理解した上でマーケティングを行っていきましょう!
執筆者プロフィール
- 神奈川県横浜市生まれ。大手通信会社にて流通サービス業界向けSI営業経験を経て、IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する…[続きを読む]
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