目下、印刷に向けて自社コンテンツを校正中の石田です。
出るわ出るわ、凡ミスに表記ゆれ。なんやかんやですでに3校に突入。
こんなツライ夜は(いや昼だけど)、昔お世話になった校正者の皆様のお顔が走馬灯のように脳裏を過ぎります。
あの素晴らしい知識と集中力、注意力が今の自分にあれば……!!
校正ってプロにしかできない?
外部であれ社内であれ、専門の校正職による文章チェックを一度でも受けた経験のある方は、「さすがプロ!」という手応えを感じたことでしょう。
単なるミスの発見を超えた、あの冴え渡った指摘の数々。
そこは真摯に文章に向かい続ける、プロだけが提供できる付加価値といえましょう。
かといって、プロであれば誰にでも依頼できるのかというと、そんな単純なものにあらず。
- 自社のスタイルを理解し、自社の校正ルールにのっとってチェックできる
- そのコンテンツが扱うテーマにある程度精通し、専門用語を理解している
以上のような条件を満たしてないと、安心して依頼ができません。
ただ、長い付き合いがある校正者でもないかぎり、初めからすべてを備えている方々はなかなかいないわけで。
最初は何度か仕事を依頼して様子を見守り、徐々に自社の文章のスタイルに慣れてもらう訓練期間が必要です(事前にスタイルガイド、最低限でも執筆要領などを提供しておくと、先方は大助かりです)。
プロじゃなくても実践できる! 校正テクニック
とはいえ、よほど公開範囲が広く、配信ボリューム(あるいは印刷部数)が大きなコンテンツでもない限り、今の私どものように内製で賄っているところも多いはず。
そこで、誰が校正を務めるにしても、作業の省力化と円滑化に役立ちそうなポイントを幾つか挙げてみました。
1. ひらがなの間違い
ひらがなは漢字と違い、それ1文字では意味をなさないものです。そのため視覚的に印象が弱く、つい流して読んでしまう傾向があります。
単純なミスが多いので、一般の読者の目にも留まりやすい部分です。
校正のポイント:
「そのため」「あえて」「そうすることで」……などと、文節ごとに区切って、ゆっくり音読していきます。特に行末から次の行に送られる部分は見落としやすいので、意識してチェックを。
2. 漢字の間違い
漢字の間違いで特に多いのは、入力変換の過程で発生しやすい同音異義語の用法ミスです。
校正のポイント:
初めてその文章を読む気持ちに切り替えて、疑いの視点で一語ずつ音読してチェックしましょう。
漢字以外にも役立つテクニックの1つとして、頭の中にでき上がっている文脈を断ち切るために、冒頭からではなく、最後の段落の最後の一文、つまりお尻からチェックを始める方法が有効です。
3. カタカナ語の間違い
われらがマーケティング業界も含め、どこの業界・業種もグローバル化が進んで外来語のカタカナ表現がはびこっています。
そして困ったことに、カタカナ語はひらがな同様、パッと見ではすぐに見つからないミスが潜んでいたりします。
校正のポイント:
長い複合語、例えば「コンテンツマーケティングソリューション」のような長ったらしい言葉は「コンテンツ」「マーケティング」「ソリューション」と単語ごとに区切って音読しながら、抜け漏れがないかチェックしましょう。
*複合語は、読みやすさを担保するために、事前に表記のルールを決めておくことも有効です(例:3語以上の複合語では、「メール・プラットフォーム・サービス」のように、単語の区切りごとに中黒「・」を挟む)。
あとはとにかく、精読を繰り返すのみ。
ふるいにかけるような気持ちで、「凡ミスが出なくなった!」と自信が持てるレベルまで繰り返す……しかないのです。(涙)
以上、校正に苦しむライター・石田からのアドバイスでした。
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