Marketoのワークスペース、理解していますか?

Marketoのワークスペース、理解していますか?

昔は絶叫マシンのような乗り物が大好きだったのに、いつの間にか高所恐怖症。

想像するだけでザワザワしますが、それでも、いつか宇宙から地球を見てみたいなぁ〜と思っている髙橋です。

さて、海外支社があったり事業規模が大きい会社のMarketo内で見かけることのある地球のマーク、「これはなんだろう?」と思ったことはありませんか?(私は最初思っていましたw)


これは、「ワークスペース」のアイコンなのですが、グローバル企業、または部署が多数あるような企業では、Marketo内に複数のワークスペースが存在することがあります。

端的に言うと、ワークスペースは「マーケティング活動」領域を部門などの単位で区切って使うためのもので、アクセス権限を付与する事で人によって見えるワークスペース、見えないワークスペースなどを作る事ができます。

*ワークスペース機能はMarketoのオプション機能の一つで、全てのインスタンスに標準で使えるわけではありませんので、ない場合もあります。

ワークスペースを設けることで、自分が使う領域と、触ってはいけない領域というように、マーケティング活動を分割することが可能となります。

また、このMarketoのワークスペースは、「リードパーティション」とセットで理解が必要となります。

では、その仕組みについて詳しくみてみましょう。

ワークスペースとは

「マーケティング活動を行う作業場の単位」のようなもので、何も設定しない状態でも「デフォルト」となるワークスペースが1つあります。

ワークスペースを増やしたいという場合にはワークスペースの追加作成が必要になります。

ユーザーごとに作業可能なワークスペースを割り当てていきますが、もし「複数のワークスペースが存在しているのに、1つしか地球マークが表示されていない」とすると、あなたに割り当てられたワークスペースは1つだけということになります。

グローバル企業での利用例ですと、言語の違いから使用するアセット内容も変わってくるでしょうし、国などの地域によってマーケティング活動の内容が違ったりもします。

もちろん、マーケティングの対象となるリードもそれぞれ違うということになりますし、メール配信のオプトインなどに関する法律も違ったりします。

Marketoインスタンスは同一でも、ワークスペースを主に対象となるグループとして分割することで、そこである程度独立した活動を行うことが可能となります。

また、他のワークスペースユーザーから各アセットへのアクセスに制限がかかるので、ワークスペース単位のアセットを保護することができます。

部門をまたいで本来触ってはいけないプログラムを間違えて触らないように仕切れるわけですね。

<ワークスペース分割の例>
・地域で分ける:北米、アジア圏、ヨーロッパ など
・部門、部署などで分ける:事業部A 、事業部B など

さて、ここまではマーケティング活動の中を分割する話でしたが、そうなると次に気になるのはデータベースの分割です。

リードパーティションとは

Marketoデータベースを特定の条件でグループに分けて、各ワークスペースに割り当てます。
リードパーティションもワークスペースと同様に必ず「デフォルト」が存在します。

あくまで1つのMarketoインスタンスにデータベースは1つのみであり、リードパーティションを分けたからといって、データベースが個々に独立したわけではありませんが、ワークスペースから見えるリード、見えないリードを分ける事はできます。

リードパーティションのルール
*リードは1つのリードパーティションの中にのみ存在(他のパーティションと排他的)
*リードパーティション間の移動は可能
*1つのリードパーティションを複数のワークスペースに割り当てることも可能

ワークスペースとリードパーティションを作る

ワークスペース作成より先に、リードパーティションを作成する必要があります。
その上で、ワークスペースで見ることのできるパーティションを設定します。

例えば、NA(北アメリカ)というワークスペースを作成したい場合、

  1. 該当する北アメリカの国々、カナダ・アメリカ・メキシコのリードが格納されるリードパーティションを先に作成し、
  2. その後NAワークスペースを作成し、
  3. 先に作成したカナダ・アメリカ・メキシコ の3つの国のリードパーティションを割り当てる設定をします。

(1つのワークスペースが複数のリードパーティションを参照できる例です)

ここで重要となるのが、スマートキャンペーンやスマートリストは、ワークスペースで割り当てられたリードパーティションに存在するリードのみが対象となります。

つまり、NAのワークスペースにあるスマートキャンペーンやスマートリストは、Japanのリードには作用しないということになります。

また、先に述べたデフォルトとなるワークスペースでは、全てのリードパーティションが対象となります(ワークスペースが1つしかない場合は、当然そうなりますよね)。

ですから、Marketoリード全体にトリガーキャンペーンなどを稼働させたい場合は、すべてのリードパーティションにアクセスできるワークスペースで行う必要があります。

その他、ワークスペース間は基本的に排他的ですが、共有設定によりワークスペース間でクリエイティブ関連の各テンプレートやアセットの共有をすることも可能ですので、集中管理もできて便利です。

そちらについては、また今度!
基本の仕組みをしっかりおさえて、うまく構築、活用しましょう。

もし、詳細の設定や活用方法に困ってしまったら、グローバル規模でのMarketo活用にも強いルシダスへご相談ください。

執筆者プロフィール

髙橋美由紀
髙橋美由紀
生まれも育ちも、ここ大雪山のふもと旭川。幼い頃から海外に憧れ、高校卒業と同時に旭川を飛び出し、今度はロッキー山脈のふもとの大学で海外生活を満喫…[続きを読む]

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