マーケターの『緊急重要マトリクス』

マーケターの「緊急重要マトリクス」

「今週はもうSNSを見ないぞ!」と決めた1分後に、無意識にスマホを持ってSNSを開いていた石田です。
習慣って恐いですね。

さて、みなさんは「緊急重要マトリクス」という言葉を聞いたことがありますか?
これは優先順位を見える化して適切なアクションを起こすためのツールなのですが、今回はマーケティングにおける施策や業務を緊急重要マトリクスに落とし込んでみました。

「気付いたら1日が終わっている」「今週すごく忙しかったけど何やったんだっけ?」なんて思ったことのある方はぜひ参考にしてください!

マトリクスって何?

マトリクスは直訳すると「母体」「基盤」と訳されます。ビジネスの場合には、任意のテーマで縦軸と横軸を設定し、関連する項目を配置した「マトリクス図」が用いられることが多く、それぞれの関係性や位置を分類・分析するのに役立ちます。

見たほうが早いと思うのでこちらの図をご覧ください。

こちらが、縦軸に「重要度」横軸に「緊急度」を表したマトリクス図です。

緊急重要マトリクスの肝は第2領域を知ること

この図を元に、さまざまなタスクや業務などの項目をそれぞれの位置に振り分けて考えてみると『自分が何を優先すべきか?』が見えてきます。

例えばこの中に私の日常を入れるとこんな感じです。

パッと見て最も優先すべきは緊急度も重要度も高い第1領域だと思われるのではないでしょうか。それは間違いではありません。例えば子供の発熱は緊急事態で、何よりも優先されるものです。

ですが、この図から得られる本当に最初にやるべきことは、実はそこではありません。
本当に最初にやるべきことは『第2領域の予定をスケジュールに入れてしまうこと』です。

第2領域を予定していなければ、緊急度の高い第1領域のあとは第3領域に手が取られてしまい、気づいた時には一番どうでも良い第4領域に手をつけていたり、冒頭の私のようにSNSを開くことが習慣化していたり、なんてことになってしまうのです(息抜きは大切ですが、それでは理想に近づくことはできません)
私の場合であれば、運動や勉強の時間を先に記入し、何月何日に実家に帰ると予定表に書き込むことが最優先にすべきことなのです。

マーケティング施策をマトリクスに入れてみました

マーケターである私たちの緊急重要マトリクスを作ってみました。

例えば、来月の売上が足りなさそうであれば、それは緊急事態ですので、すぐに手を打たなくてはいけません(実際には、慌てて広告を出しても成果は半年先などという場合がほとんどでしょうが……)

しかし、繰り返しになりますが、何より優先してやるべきことは第2領域のスケジュールを決めてしまうことです。

真剣に第1領域のスポットキャンペーンをやれば、一定の成果は出るでしょう。それを繰り返せばその期間は効果もあると思います。しかし、それを続けていくことで私たちの理想のマーケティングの状態に近づくでしょうか。第1領域の後は、毎日のメールや毎週の会議の資料作りなど、急ぎの要件に時間を取られてしまい、重要度の高いはずのことがいつまでも手をつけられることはありません。
もし今、コンテンツを生産するための時間、顧客育成のためのプログラムの作成や見直しの時間、他部署との定期的なミーティングの時間を決めていないのなら、この後すぐカレンダーの繰り返し設定で入れてください。第2領域を最優先することは私たちマーケターにとっても、理想に近づくための必須のアクションなのです。

それでもうまくいかなかったら…

緊急重要マトリクス図を埋めて、スケジュールを入れてみたら手一杯になってしまった、なんて場合もあると思います。 もし第一領域だけでリソースが取られすぎてしまっていたり、第二領域のやりたいことがたくさんありすぎてスケジュールが組みきれなかったりするなら、コンサルに頼んでしまうのも一つの手です。 餅は餅屋に頼んで、自社のマーケティングをグイグイ前進させましょう!

執筆者プロフィール

石田一貴
石田一貴
蠍座のA型。動物占いは猿。生まれ育った兵庫県朝来市は「となりのトトロ」に出てきそうな山間の集落で、少年時代は短パンで野山を駆け回り、山に自作の秘密基地を作り…[続きを読む]

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